カエルでもわかる簿記の超基本 仕訳と5大要素 - 日商簿記3級
簿記とは何ぞや
簿記とは、取引を帳簿に記録すること。
帳簿に記録する。で、簿記。
- 商品を 100,000円で仕入れた。
- 商品を 200,000円で売った。
- 銀行から 1,000,000円借りた。
- 利息を 5,000円支払った。
- 家賃を 30,000円支払った。
このような取引を帳簿に記録する。
めんどくせーし。
めんどくさいかもしれないが、簿記によって、
- その事業によっていくら儲かっているのか。つまり、経営成績。
- 今いくら持っているのか。つまり、財政状態。
がわかるようになる。
知らねーし、気合入ってればわかるし。
これらを知ることで、事業主は経営戦略をたてたり、税金の計算ができるようになる。
また、株主や債権者は投資の成績を把握することができる。
財務諸表とはなんぞや
もう一度、簿記の利点に触れてみる。
- その事業によっていくら儲かっているのか。つまり、経営成績。
- 今いくら持っているのか。つまり、財政状態。
財務諸表とは、これらの報告書だ。特に重要なのは2つ。
- 損益計算書 ⇒ 経営成績を報告
- 貸借対照表 ⇒ 財政状態を報告
簿記によって、これらの財務諸表をつくることができる。
か、かしかり、かりかりたいてらす…
貸借対照表 (たいしゃくたいしょうひょう) と損益計算書 (そんえきけいさんしょ) 。
知ってっし!
ちなみに、財務諸表は他にも
- キャッシュフロー計算書
- 株主資本等変動計算書
- 附属明細表
がある。
損益計算書
事業の経営成績を報告する財務諸表。
損益計算書をみれば、いくら儲かったかがわかる。
英文会計では、Income statement や Statement of operations などと呼ばれる
様式はいろいろある。
例のひとつとして
損益計算書 | |||
xx会社 | yy/mm/dd ~ yy/mm/dd | (単位: 円) | |
費用 | 金額 | 収益 | 金額 |
売上原価 | 100,000 | 売上 | 200,000 |
給料 | 30,000 | 受取利息 | 3,000 |
支払保険料 | 20,000 | ||
減価償却費 | 8,000 | ||
支払利息 | 5,000 | ||
当期純利益 | 40,000 | ||
230,000 | 230,000 |
上で表示されている「売上」や「売上原価」などの項目を
勘定科目という。
損益計算書は、これらの勘定科目を使って報告が行われる。
お勘定~。
損益計算書で使用される勘定科目たちは、大きく二つのグループにわけることができる。
- 収益
- 費用
損益計算書で報告される勘定科目は、だいたいこの2つのどちらかに所属している。
収益
事業でえられる対価。
収益で最も代表的な勘定科目は、
なんといっても
売上。
他にも、
- 受取利息
- 有価証券評価益
などがある。
収入
現金を受けることを収入という。
現金売上は、収入であり収益だ。
ただ、必ずしも、収入が収益となるわけではない。
借入でえた現金は、収入であるが、収益ではない。
また、必ずしも、収益が収入となるわけではない。
掛売上や有価証券の値上がり (評価益) は、収益であるが、収入ではない。
費用
事業に費やす対価。
費用はたくさんある。
- 売上原価
- 仕入
- 給料
- 支払家賃
- 支払保険料
- 減価償却費
- 貸倒引当金繰入額
- 支払利息
などなど盛りだくさん。減価償却費や貸倒引当金については別記事で詳しく説明。
説明してみろや!
支出
現金を支払うことを支出という。
現金仕入は、支出であり費用だ。
支出が必ずしも費用であるわけではない。
借入金の返済は、支出であるが、費用ではない。
また、費用が必ずしも支出であるわけではない。
掛での仕入れ、有価証券の値下がり (評価損) 、減価償却費は、費用であるが支出ではない。
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貸借対照表
会社の財政状態を報告するのが貸借対照表。
貸借対照表をみれば今いくらお金を持ってるかがわかる。
ジャンプさせればわかるっしょ。小銭チャリチャリ鳴るっしょ。
貸借対照表も勘定科目を使って報告する。
貸借対照表で使用される勘定科目は、3つのグループ・要素にわけられる。
- 資産
- 負債
- 純資産
増えるんか~い!
資産
財産。
資産の代表は、なんといっても現金。あとは現金にかえられるもの。
資産もたくさんある。例として、
- 現預金
- 受取手形
- 売掛金
- 有価証券
- 商品
- 短期貸付金
- 土地
- 建物
- 長期貸付金
負債
お金を支払わなければいけない義務。
すぐに浮かぶのは借入金。
負債は他にも
- 支払手形
- 買掛金
- 未払金
- 未払費用
- 短期借入金
- 預り金
- 長期借入金
などがある。
純資産
事業の元手。資本。
代表的な勘定科目は、資本金。
他にも、
- 資本準備金
- 利益準備金
- 別途積立金
などがある。
この純資産と負債を合わせた金額は、必ず資産と同額になる。
資産 = 負債 + 純資産
ホントかよ!
同額でないと記録に誤りがあるということになる。
仕訳とはなんぞや
事業を行うと、いろいろな取引が発生する。その取引から先に述べた財務諸表を作るために、仕訳という記録のテクニックを使う。
てっぺん狙うっしょ!2位じゃダメっしょ!
仕分けではなく仕訳。
仕訳では、取引を2つにわける。この時に勘定科目を使用する。
たとえば、
現金の売り上げが 200,000円発生したのなら、
(現金) 200,000 (売上) 200,000
と記録する。
借方と貸方
上のように、仕訳は取引を左と右にわけて記録する。この左右には、それぞれ名前がついている。
それが、借方と貸方。
左側が借方、右側が貸方。
上の取引をもう一度見てみると、
(現金) 200,000 (売上) 200,000
借方は現金200,000円、貸方は売上200,000円となる。
借方 貸方
(現金) 200,000 (売上) 200,000
仕訳のルール
仕訳にはルールがあり、好き勝手に勘定科目を借方貸方と振り分けることができない。
上記の「現金で200,000円売り上げた」という取引では、現金を貸方に売上を借方に、とすることはできない。
やってみなきゃわかんねーし!
現金を貸方に、売上を借方にすると、売上の修正になってしまう。
ここで、もう一度勘定科目の5大グループ(5大要素)をみてみる。
- 費用
- 収益
- 資産
- 負債
- 純資産
このグループは、それぞれ借方か貸方のいずれかの属性をもっている。
- 費用 ⇒ 借方
- 収益 ⇒ 貸方
- 資産 ⇒ 借方
- 負債 ⇒ 貸方
- 純資産 ⇒ 貸方
仕訳はこの属性に従って記録される。
たとえば、
現金という勘定科目は、資産のグループである。
そのため、現金が増えると、資産の属性である借方に記録する。
現金が減ると、逆の属性である貸方に記録する。
われは … 闇属性…
「現金で200,000円売り上げた」という取引は、
資産である現金が、200,000円増え、
収益である売上が200,000円発生する。
現金 (資産) は借方属性。増えたので、借方に記録する。
売上 (収益)は貸方属性。発生したので、貸方に記録する。
借方 貸方
(現金) 200,000 (売上) 200,000
「現金で5,000円の利息を支払った」という取引は、
資産である現金が、5,000円減り、
費用である支払利息が、5,000円発生する。
現金 (資産) は借方属性。減ったので、貸方に記録する。
同じく借方の支払利息 (費用) が発生したので、借方に記録する。
借方 貸方
(支払利息) 5,000 (現金) 5,000
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