Equity financing -株主コストはCAPMで求める- USCPA

Equity financing

株主の出資や内部留保による資金の調達。

Fund raiser(資金調達者)にとって以下のような特徴がある。

  • Bond や Loan などの Debt financing と違って元本返済がない。
  • Interest のような Fixed charge の支払いもない。
  • Dividends(配当)の分配を行うことがあるが義務ではない。
  • 一般的に Cost が Debt financing より高くつく

一方、Investor にとっては以下のような特徴となる。

  • 元本の保証がない
  • Interest が受け取れない
  • Dividends が分配されることがあるが保証はされていない
  • Investee(投資先)が倒産した際の債権の回収で、Debt financing の Creditor(債権者)より優先度が低い。

Investor にとっては、圧倒的に Equity capital のほうが Risk が高い。

当然、Investor が Investee に求める Required rate of return(期待収益率) は高くなる。

Investor にとっての Required rate of return は、Investee (Fund raiser) にとっての Cost of capital となるので、Investee (Fund raiser) の Cost が高くつく。

In general, it is more expensive for a company to finance with equity than with debt because Investors are exposed to greater risk with equity capital.

Interest は損金算入、Dividend は損金不算入。高い Income tax rate の時には、Equity financing yより Debt financing を Increase させたほうがいい。
POINT

・Equity financing の Cost of capital は Proceeds に対する Dividends で Tax は考慮しない

・Issue price 103、Dividends $6の Stock を Issue したら、Cost of capital は 6/103

・Risk free rate は、リスクが低い Treasury bond のような Financial instruments の利回り

・Capital Asset Pricing Model は、Stock の Market との Volatility を Measure

・CAPMでの Cost は、Coefficient × Market risk premium + Risk free rate

Equity financing は主に以下の Forms で行われる。

  • Common stock
  • Preferred stock
  • Retained earnings

Common stock

普通株。一般的に株といえば Common stock(普通株)のことをいう。Common stock を保有しているものは、経営に参加し、Dividends を受け取ることができる。

Common stock の Par value の金額は、Shareholder(株主)にとっての Liability でもある。すなわち、会社が倒産したときに Shareholder が失う金額である。ただし、それ以上の金額を失うことはない。別の言い方をすれば、Common stock の Shareholder の Liability は、Shareholder の Investment に Limit されている。

Common stock を Financing に使う点で、以下のような Advantage がある。

  • Legally に Require される Periodic payments がない
  • Maturity date による元本返済がない
  • Security required がない

 逆に、以下のような Disadvantage もある。

  • Cost of capital が Higher
  • Dividends の支払いは Tax deductible にならない
  • Additional shares を Issue すると、Ownership と Earnings per share(EPS) が Dilute(薄まる)

Dividends

配当。Stockholder に支払われる Profit の分配。Dividends の支払いは義務ではなく、金額も定められていない。

ただし、Dividends を支払うことは、 Market に対して、Active な policy strategy をもっているという印象を与えることができる。そのため、Stock price を維持するためには、Earning が多少下がっていても Dividends の Policy を変更しないほうがいい。

Dividends は損金あつかいにならないので、節税効果がない。

Stock dividend

Cash でなく Stock(株式)による Profit の分配。

Cash の減少を避けることができるが、発行済みの Stock が増える。

そのため、Market value per share(1株あたりの価格)が下がる。

Payout ratio

配当性向。Profit のうちどのくらい Dividend  にあてているか、その割合を示しているのが  Payout ratio である。

Earnings per share(1株あたり利益、EPS)に Payout ratio をかけることで、Common stock に支払われる Dividends を求めることができる。

Common stock dividends = Earnings per share × Payout ratio

EPSは、(Net income after taxes – Preferred stock dividends)÷ Outstanding shares

◇Example
Net income after tax … $8,000,000
Preferred stock dividends … $2,000,000

Common shares outstanding … 1,000,000
Price earnings ratio … 4
Common stock payout ratio … 20%

Common stock の Dividend は?
EPS を求める。
(8,000,000 – 2,000,000) ÷ 1,000,000 =6

EPS に Payout ratio をかける。
6 × 0.2 = 1.2
$1.2

Theoretical value

理論値、理論株価。

Stock は Dividend と違い、不確定要素が多い。そのため、Stock price や Cost of equity(Required rate of return)を求める際に、Model を使用して Theoretical value を求める。

Model には、Dividend discount model や CAPM がある。(下記、参照)

Preemptive right

新株予約権。New stock が Issue されるときに、あらかじめ定められた Price で Stock を購入できる Right。Market price を下回っていれば、購入を Refuse できる。

Preferred stock

優先株。以下を優先して受け取れる権利が与えられた Stock 。

  • Dividends
  • 会社が Liquidation(清算)したときの残余財産

一方で Voting rights(議決権)は付与されていない。

さらに条項により、Dividends の累積や、Preferred stock の償還などを付与できる。

Preferred stock を Financing に使う点で、以下のような Advantage がある。

  • Legally に Require される Periodic payments がない
  • Maturity date がない
  • Security required がない
  • Common stock よりは Cost of capital が Lower
  • Common stock のように Additional stock の Issue で Voting strength が Dilute しない

Preferred stock の Theoretical value(PSV) は、Dividends が Perpetuity に支払われていくことを前提に、以下のようにして求められる。

PSV = Annual preferred dividend / Investors’ required rate of return

Required rate of return は、Discount rate

Preferred stock の Expected rate of return(Cost of capital)、PSER は、Annual preferred dividend を Market price of preferred stock でわって求められる。


PSER = Annual preferred dividend / Market price of preferred stock

Cumulative preferred stock

Dividends が支払われなかった年の Dividends は Accumulate される Preferred stock。 Dividends は、Common dividends が支払われる前に支払われる。

Noncumulative preferred stock

Dividends が支払われなかった年の Dividends は Accumulate されずに Lost する Preferred stock 。

Participating preferred stock

参加型。Shareholders は、Preferred preference rate を超えた Dividends を Common stock の Shareholders と一緒に受け取れる。

No participating preferred stock

非参加型。Shareholders は、Preferred preference rate を超えた Dividends を受け取ることはできない。

Convertible preferred stock

Exchange plan に従って Common stock に Convert することが可能な Preferred stock。

Non convertible preferred stock

Common stock に Convert することができない Preferred stock 。

Callable preferred stock

Issuer が買い戻せることができる Preferred stock。通常、Premium で Issue 。

Retained earnings

内部留保。発行している Common stock に Dividends を支払う。
新規に Stock を Issue するわけではないので、Issuance cost がかからない。そのため、Cost of retained earnings は、Cost of newly issued common stock より Lower となる。

Equity method の Methods

Equity financing の方法

  • Public offering
  • Private placement
  • Privileged subscriptions
  • Residual theory dividends

・Public offering
公募発行。Underwriter を引き受けにして、株式を発行する。SECの登録要件を満たす必要がある。新規の株式公開ならIPO。

・Private placement
私募発行。Underwriter を通さず、直接第三者に株式を発行する。SECの登録要件を満たさなくていい。

・Privileged subscriptions
株式割り当て。

・Residual theory dividends
Dividend policy のひとつ。Net income を Dividends にまわさず Reinvestment(再投資)する。Investor が Require する Rate of return は Dividend policy の影響をうけない。

Cost of equity

コスト、Equity financing にかかる Cost of capital

この Cost of equity とは、すなわち Investor が要求する Return である。

それゆえ、Investee にとっての Cost of equity は Investor からすれば、Expected rate of return(期待収益率)となる。

Cost of equity = Expected rate of return

Equity financing において、Investor が求める Return は二つある。Dividend などの Income gain と、Stock の値上がりによる Capital gain だ。

これらの Return(Cost)は、Debt financing の Interest のような Return(Cost)と比べて不確定要素が強い。そのため、Theoretical に値を導き出す Model がいくつか存在する。代表的なのが、

  • Dividend discount model
  • Capital Asset Pricing Model

これらの Model により、Theoretical に Return(Cost)や、Stock price を求めることができる。(下記詳細)

Cost of newly issued common stock

新しく common stock を発行する際にかかるコスト。

考慮されるのは、

  • Dividend
  • Discount
  • Floatation cost(発行費用)
  • Growth rate

Cost of newly issued preferred stock

新しく Preferred stock を発行する際のコスト。

考慮されるのは、

  • Dividend
  • Floating cost(発行費用)
  • Discount

Cost of retained earnings

内部留保にかかるコスト。すでに発行している Common stock に Dividends を支払う。Cost of newly issued common stock より低い。

Interest rate spread

Cost of capital と ROIの差。

Dividend discount model

配当割引モデル。

Equity(Stock price) の Fair value を Estimate する Valuation model のひとつ。

その名のとおり Dividend を Cost of equity(Required rate of return) で Discount するのが特徴。

Dividend discount model における Investor の Required rate of return は Discount rate

Zero growth model

ゼロ成長モデル。Dividend discount model の基本となるモデル。

Dividend が永久に一定とすることを前提としている。また、Growth はゼロとしている。

Dividend を Cost of equity(Required rate of return)でわることで Stock price を求める。

  Dividend
Stock price  =  
  Cost of equity

上の式を、Cost of equity で解くと、

  Dividend
Cost of equity  =  
  Stock price

これを元にして、Retained earnings や Preferred stock の新規発行時の Cost of equityを求めることができる。

Cost of newly issued preferred stock

新規発行の Preferred stock。Stock price は、Floating cost や Discount を考慮した Net proceeds を使う。

  Preferred stock dividend
Cost of equity  =  
  Net proceeds

Retained earnings

留保利益。本来 Dividend にまわされるはずの Return(Cost)。

  Annual dividend
Cost of equity  =  
  Stock price

Dividend growth model

配当成長モデル。企業が成長していくことを考慮したモデル。

Dividend は一定の Growth で増加することを前提にしている。

Zero growth model とは、以下の点がことなる。

  • Cost of equity(Required rate of return)から Growth rate を引く。
  • 一年後に受け取れる Dividend を加味する。

この2点の影響を受けると、こうなる。

  Estimated dividend at end of the year
Stock price=  
  (Cost of equity – Growth rate)
一年後の Dividend は、Current な Dividend に Growth rate をかけて求めることもできる。

上の式を、Cost of equity で解くと、

  Estimated dividend at end of the year  
Cost of equity=  +  Growth rate
  Stock price  

☆Dividend を Stock price で割ると、Dividend yield。

◇Example
Growth rate … 2%
Current dividend … $50
Required rate of return … 12%
Stock price の Fair value は?

Dividend は 1年後ではなく、Current の値なので Growth rate をかける。

50 × 1.02 = 51

Required rate of return から Growth rate をひく

12% – 2% = 10%

51 を 10% でわる。

51 ÷ 0.1 = 510

◇Example
Growth rate … 3%
1 year dividend … $1.2
Risk free rate … 1%
Stock price … $16.5
Cost of capital は?

Dividend を Stock price でわる。(Dividend yield)
1.2 ÷ 16.5 = 7.27%

Growth rate は、3%

7.27% + 3% = 10.27%

Growth rate は、予想される Stock の Price から求めることができる。    

◇Example
Stock price … $80
Stock price in one year  … $100
Growth rate は?

(100 – 80) ÷ 80 = 25%

これを元にして、Common stock の新規発行時の Cost of equity を求めることができる。

Cost of newly issued common stock

新規発行の Common stock。

Stock price は、Flaoting cost や Discount を考慮した Net proceeds を使う。

  Common stock dividend  
Cost of equity=  +  Growth rate
  Net proceeds  

Capital Asset Pricing Model

CAPMCapital Asset Price Model 、資本資産評価モデル。

Stock の Market との Volatility を Measure することによって、Expected rate of return(Cost of equiryを求める。Expected rate of return(Cost of equiryから会社のリスクを認識できる。

Capital Asset Pricing Model での Risk は、ポートフォリオを組んでも解消できない Systematic risk

CAPMでの Expected rate of return は、Risk free rate(無リスク利子率) と Market risk premium(リスクプレミアム)を足したもの。

Risk free rate of return

リスクがない、もしくは限りなく低い Financial instruments(金融商品)の利回り。

代表的なものは Treasury bond(国債)。Risk free rate が下がると Cost も下がる。

Market risk premium

Market return(利回り)と Risk free rate の差。マーケットのリスクに挑んだ報酬。

無リスクの Risk free rate をどれくらいうわまわっているかがわかる。
Risk premium は、Length of maturity 、Relative liquidity 、Relative seniority らとの関連性により決定される。

Beta

β、ベータ。Stock と Market との Volatility。

Market rate や Market risk premium を使うので、上場企業で使えるモデル。

CAPMは以下のプロセスで求める。

  1. Market rate から Risk free rate を引いて Market risk premium を求める
  2. Market risk premium に Coefficient である β をかける
  3. Risk free rate を足す

Market risk premium = Market rate – Risk free rate

Expected rate of return (Cost of equity) = β × Market risk premium + Risk free rate

Actual な Market price は使用しない。

◇Example
Issued bond … $1,000
Bond’s Interest rate … 4%
Risk-free rate (US Treasury bonds)  … 6%
Common stock’s market price … $50
Market return … 12%
Beta value … 1.2
Tax rate … 35%
Capital Asset Pricing Model

Cost of equity は?

Risk-free rate は、6%


Market risk premium は、Market return – Risk free rate


Market return が12%なので

12-6 =6

6が Market risk premium


Market risk premuim に Coefficient である Beta value 1.2 をかけて

6 × 1.2 = 7.2


最後に Risk free rate をたす。


6 + 7.2 =13.2

Sharpe ratio

Investment の効率性をはかる指標。数値が高いほど、とった Risk に対して Return が大きい。

  (Average rate of return earned – Risk free rate)
Sharpe ratio =  
  Standard deviation of investment return
 Standard deviation は Risk